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【生肉/八月的灰姑娘棒球队官网小说】 第一话 有原翼 最后的比赛

头图 ssr卡面【先】才能の片鱗
最近开始搬hachi9的小说生肉,有可能做鸡翻,有兴趣的加一下q3021286504。
本人日语苦手,大概全程机翻依赖,希望能有个校对帮个忙
第1話有原 翼「最後の試合」
うっすらと曇っていた空に白球が飛んでいく。その打球は曇り空を突き破るような勢いでぐんぐん伸びていく。割れるような歓声が起こり、球場が揺れた。ホームランを打った翼を祝福するみたいに、空が晴れていく。
「翼、ないすー!」
 笑顔でホームに帰ってきた翼はともっちに向かって手を振ってから、チームメイトのもとに戻る。
 みんなから激励を受けた翼は、次の打席に立つ男子と目を合わせた。
「くそー、翼いい球打つなー」
 不満そうにつぶやく彼に、翼が笑いかける。
「悔しい?」
「別に! こっから俺の出番だな。有原はそこで見てろ」
 翼は彼の背中を軽くこづいて送り出した後、ベンチに腰掛けた。コーチが翼に微笑みかける。
「有原、ここぞって時にいいの打ったな。次はあいつか」
「絶対決めてくれますよ」
 翼はまっすぐな目で彼の背中を見つめる。練習中は追い越すのに必死だった彼の背中が、試合中になるととても頼もしく見えた。彼はチームの主将だ。
 八月の太陽が打席を照らしている。暑い日差しが球場を照らし、土の焼けるような匂いが選手たちの鼻をつく。
 翼たちが挑んでいる試合は、リトルシニア日本選手権の決勝戦だった。今日この試合で全国556チームの頂点が決まる。翼たち三年生にとっては、これが中学生活最後の公式戦だった。
 バットを握った主将がベンチの方を振り返る。
 「 」
 声は聞こえなかったけれど、翼には彼が何といったかはっきり読み取れた。試合の前日、昨日口ずさんだ言葉と同じだったからだ。

「絶対勝つぞー!」
「おー!」
 最後の練習を終えたチームは円陣を組んだ後、いつもどおりに騒ぎあい、ふざけ合いながら解散した。
「明日は中学最後の大事な試合なんだから、今日は無理するなよ」
 コーチにはそう忠告されていたけれど、明日がいよいよ決勝戦かと思うと翼は落ち着かなかった。
「ちょっと外周走って、体慣らしてから帰ります!」
 そういう翼につられて、チームの主将が「じゃあ俺も」と答えた。
「残るの?」
「競う相手がいる方が調子でるだろ。ほら置いてくぞ」
 彼は翼より早くスタートを切って走り出す。慌てて翼が横に並んだ。
 西に落ちた太陽が、灰色のコンクリートをオレンジ色に焼いていた。道にできた影が自分の身長よりも長く、不気味に伸びる。
「調子はどう?」
 彼が翼に尋ねた。
「まあまあかな」
「不安とかないの?」
 軽くちゃかすように問いかける。
「不安、うーん」
 翼は少しだけ空を仰いだ後、すっと前を向く。
「これは不安じゃなくて緊張だよ。多分。明日の試合は、中学生活の集大成だから」
「そうだな。……この三年間、有原がどのくらいがんばってたか、俺はっ、」
 ぐしゃ、と彼の足元で嫌な音がした。おそるおそる足をあげると、大きなカメムシが潰れていた。
「わっ、カメムシだ」
「……」
 彼はわずかに頬を赤らめて、翼から顔を背けた。
 二人は横並びになって、同じペースでグラウンドの外周を走りつづける。
「こうやって走ってると、入部したばっかりのこと思い出すな」
 ふと隣に並ぶ翼の影に目を落とした。それは彼の影より拳三つ分、離れた場所にある。
 野球部の主将となる彼と翼がはじめて出会ったのは中学一年生の春のことだった。
 彼が窓際の席に座りながら眠気に抗って頭をもたげている時、ふいに鼻先を柔らかい絹糸のようなものにくすぐられた。目をこすると、目の前に座っている女の子の艶やかな髪が、窓から入る風にそよりと吹かれて揺れていた。
 素直そうな子だな、と思った。けれどその第一印象はすぐに更新された。彼女が、数学の教科書を開いているふりをしながら「野球のイメージトレーニング方法」という本を読んでいるのを見つけてしまったからだ。
 野球が好きな女の子に出会えただけで嬉しかった。その時はまさか、翼がプレイヤーだとは思いもしなかった。
 話しかけてみたいけど、何て声をかけよう。そう二の足を踏んでいる彼に、話しかけたのは翼の方だった。その時は思わず心臓が飛び跳ねた。
「君、野球やるの!? 軟式? 硬式?」
 汚れた野球バッグを見て翼は目を輝かせた。
「硬式だけど……」
「じゃあリトルリーグの人なんだね! やった! 同じだ」
「もしかしてマネージャー? 野球好きなの?」
「マネージャーじゃなくて、選手だよ。よろしくね」
 翼が強くそう言い切るのを聞いて、そっけなく「よろしく」と答えた。翼はその後も他のチームメイトからマネージャーだと勘違いされ、そのたび何度も「選手です」と胸を張って答えた。はいはいマネージャーも選手と一緒に戦ってるもんね仲間だもんね、と適当に受け取る部員もいたけれど、翼は決してめげなかった。外野の声を、彼女は努力と実力で打ち消してきた。中学生男子の体力を基準にして作られた練習メニューを懸命にこなし、「いつ辞めるだろうね?」とニヤつく男子たちを追い越して、同学年のエースである彼の横を走り続けた。
 入部して三ヶ月たった頃。はじめてコーチが公式戦に抜擢した一年生は彼自身と翼だけだった。それ以来、二人は三年になった今でも、二人でチームを引っ張っている。
 マネージャーじゃなくて、選手だよ。そう宣言した時に見せた屈託ない翼の笑顔を、彼は今でも覚えている。
「なんだかあっという間だな」
 思わず、ため息混じりにつぶいた。
 外周を終えた二人は一緒に、グラウンドのベンチに腰を下ろした。
 翼は誰も立っていない打席を見つめて、絶対勝とう、と答えた。それぞれが、特別な想いを持って最後の試合に挑むことは確かで、翼の「勝とう」にもそれが込められているに違いなかった。
「俺、負けないよ」
 膝の上で拳を強く握る。
「その意気だよ」
「……試合にも勝つし、有原にも負けない」
 翼は黙り込んだ。女子だからね、と言われるのが悔しくて誰よりもバットをたくさん振り続けた日のことや、マネージャーと間違えられてもめげなかった日のことが頭をよぎった。彼はちゃんと私をライバルだと認めてくれてたんだ。私も負けない、と言い返したかったけれど、それは明日の試合に勝ってから言おうと思った。
 翼はそっと生唾を飲み込んでから、顔を上げた。
「優勝したら、チーム代表スピーチとかするのかな? プロ野球のヒーローインタビューみたいに。ねえ、優勝したらなんていう?」
「えーなんだろう。有原はなんていう?」
「うーん、そうだなぁ。これからも野球続けていきます!」
「ありきたり!」
「いいでしょ、球場で叫びたいことなんてそれしかないから」
「俺も! 野球続けるぞー!」
 そしてベンチから立ち上がると、誰もいない球場に向かって叫んだ。
「続けるぞー!」
 おどけた調子で翼が続いた。二人の声は、踏み固められたグラウンドの土に吸い込まれて、消えた。

 俺、負けないよ。
 そう囁いた主将は、予言どおりホームランを放った。
 七回裏。ホームベースをしっかり踏みしめて、膝を落として体全体でガッツポーズを決めた。手にした勝利を放しはしない、とでもいうかのように両手の拳を強く握る。
 涙目で喜ぶ翼とハイタッチしようとするも、押し寄せた仲間たちのせいでもみくちゃになる。有原、と翼の名を呼んだ。翼はにっこりとこちらに向かって親指を立てた。
 試合終了のサイレンが鳴り、決勝戦は翼たちの勝利で幕を閉じた。
 閉会式を終えると、チームメイトはそれぞれ友達や家族のもとへ散っていく。
 翼は主将の姿を探す。ともっちに勝利の報告をしに行く前に、一言宣言したいことがあった。
「コーチ、ホームランのお祝いが言いたいんですけど……」
「あー、あいつならすぐ外にいると思うよ」
 コーチは少し気まずそうに眉をひそめる。翼はお礼を言って、コーチが指差した方へかけていった。
 彼の姿はすぐに見つかった。スーツ姿の大人と話し込んでいる。
「君、打率すごいね。高校はもうどこか考えてる? うちの高校にきたらもっと化けるよ。甲子園で活躍すること間違い無しだから」
 高校野球のスカウトだ。彼は舞い上がっているようで、面倒くさそうに頷きながらも、輝いた目でスカウトの大人を見つめている。
「有原……」
 翼の存在に気づいたようで、はにかみながら手を振った。翼が駆け寄ろうとするよりも早く、また別の大人が彼に声をかける。
「今日の試合おつかれさま。よかったらうちに来てよ。またあとでちゃんと連絡するね」
「うち以外からもスカウトくるだろうけど、頼むよ」
 翼はその場で立ちすくんだ。スカウトに囲まれている彼を見ていると、数時間前同じ試合に出て、一緒に活躍したことが信じられなかった。私もチームメイトなのに。甲子園に出られないことはわかっていた。けれど、だからどうってこともなかった。今初めて、甲子園の大きさと遠さを感じた。
 チームに入部したばかりのことが頭をよぎる。
『君、もしかしてマネージャー?』
『そんな細い腕で無理しなくてもいいよ。どうせそんなに体力もないだろうし』
『レギュラーにはなれないと思うよ?』
 悔しいこともあったけれど、全部乗り越えて優勝まできた。けれど、スカウトの大人に囲まれている彼と自分の間にはどうしようもない壁があるらしい。
「翼〜、おつかれさま」
 その時、ともっちが翼の肩を叩いた。
「翼すごくかっこよかったよ。大活躍だったね」
「応援してくれてありがとう。お腹減ったよー」
「じゃあ今日は何かおいしいもの食べようよ〜」
 ともっちに誘われて踵を返し、外に止めてあった自転車にまたがった時、
「有原!」
 遠くから彼が駆けてきた。翼は自転車のペダルに片足を

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