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善哉「2」

2023-04-27青春校园日语小说 来源:百合文库
T大の建物は、授業棟は暖色、研究棟は寒色で統一されている。近頃、崩しては建て、建てては崩すという工事を繰り返しているせいか、新旧の移り変わりが非常に目につく。我がF大に比べれば、調和の美に欠けていると思う。それでも、T大のキャンパスは悪くない。この街の大学には、四景と呼ばれる場所がある。B大の未名湖、J大の四園湖、F大の燕園、そしてT大の三好坞。三好坞とはつまり、今私がいる129グランドのことだ。以前、人気映画「恋を徹底せよ」のロケーションに使われて有名になったから、今でもここを散歩している人は少なくない。私は自転車をレンタルスペースに乗り捨てて、少し歩くことにした。ここを歩いている連中には、カップルが圧倒的に多い。彼らが耳打ちし合ったり、じゃれあったり、いちゃついているのにはもう慣れた。
とはいえ、クラブやネットカフェや喫茶店通いに飽きて全部嫌になった時、たまには学校の並木道を彼女と手を繋いで歩くのも悪くないとは思う。そんなことを考えながらぶらぶらしていたら、後ろから突然声をかけられた。
「久しぶり、江君!」振り向くと、趙蕊児がいた。高校時代に付き合っていた、初恋の相手だ。こんなところで会うなんて思ってもみなかった。
「デートの待ち合わせ?」
「違う、ちょっと歩いてただけ」と私はぶっきらぼうに答えた。
高校時代の彼女の印象と言えば、真っ白な上着と真っ白なスカートを身にまとった純粋で美しい姿だった。毎晩、小さな別れを繰り返す時も、まるで夜空を掠める流れ星のように、消えた後も心に微かな光が残った。とはいえ、それはもう昔のこと。現在の彼女を正面から見つめても、心にさざ波が生じることはなかった。「必ず大切にするよ、君のことを」と誓った私の言葉は、今も宇宙のどこかを彷徨っていることだろう。
「そうなんだ。特に予定がないなら、一緒にご飯を食べない?あたしの奢りで」
突然の招きに困惑しているうちに、彼女は自分のペースで話を進めていく。
「食べるなら、T大に行こう。刀削麺でいいね。」蕊児はそう言った。
確かに、T大の食堂には「塞上麺屋」というブースがあって、北西風の刀削りの麺が人気だった。私も一度食べた記憶があるけれど、その時はすごく混んでいた。
二人で無駄話をしながら行ってみると、予想通り長い列ができている。
列の中では仲が良さそうな男女二人が楽しそうに話していた。趙蕊児はその二人の前に歩いて行って、微笑を浮かべながら男のほうに話しかけた。すると、驚いたことに、男は自分の番を彼女に譲ってくれた。相変わらずだなと感心しながら、私は彼女の美しさに負けた男を、心で揶揄した。女の方は当然のことながら、男に抗議している様子。それにしてもこの男、自分の彼女を差し置いて、よくもあんなことができたものだ。
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