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《大正浪漫》,夜游改编小说大赛vol. 2优胜作品(2)

2023-10-27YOASOBI大正ロマンス 来源:百合文库
夏休みは一か月くらいで、宿題も多いし部活動もあったりで結構忙しいかな。友達と遊ぶのは超楽しいんだけどね!
ていうか、僕の名前の読み方分からないって今更すぎるでしょ(笑)
ときと、って読むんだよ。珍しい名前だけど気に入ってる。
僕は受験生だから希望の高校に行けるように勉強しないとだけど、千代子ちゃんとの手紙が息抜きになってて本当に助かってる。ありがとね。
時翔より
2023年、夏。
数か月前から僕は大正時代に生きる女の子と手紙のやりとりをしている。
配達などの詳しい仕組みは分からないけど僕は彼女が本当に大正時代に生きていると信じていて、この手紙で少しでも日本史の勉強が楽になればと続けている。
...いや、実際は彼女とのやりとりが楽しいから続けているというのが本音だ。
男子校に通う僕にとって彼女からの手紙は何というかもう、本当に素晴らしいものなのだ。彼女の紡ぐ言葉は美しく優しい。初恋が大正時代の女の子。なんか超ロマンチックじゃん。これが大正ロマンというやつなのか。違うか。

《大正浪漫》,夜游改编小说大赛vol. 2优胜作品


このことは信じてもらえないだろうから誰にも言ってない。彼女もそうらしい。
これは二人だけの秘密だ。そう思うと彼女からの手紙が一層待ち遠しくなった。
時翔くん
お手紙ありがとう。
ごめんごめん、名前の読み方を聞くきっかけが無かったの。ときと、って読むんだね、とっても素敵な響き。
期末試験のことも夏休みのことも、私が気になること全部分かってくれていて嬉しい。
夏休み、お勉強頑張ってね。私も時翔くんからのお手紙を糧に毎日家事と弟たちのお世話頑張るよ。秋から学ぶこの時代のこと、私も知りたいなあ。でも知ってしまったらこれからの人生楽しくないよね。頭の中で、これからのこと、それから時翔くんのいる時代の事を想像して楽しむね。
今日ね、お洒落して友達と銀座通りへ出かけてきたの。真っ赤な口紅を引いたきれいなお姉さんが沢山いて、私も何年かしたらあんなふうになるんだって決めた。きれいになって時翔くんに会ってみたいなあ、なんて。

《大正浪漫》,夜游改编小说大赛vol. 2优胜作品


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