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竜吟虎嘯 第二章(2)

「つか...まえ...たぞ」と副手が全身の力を絞って刀身を両手に喰い込むほど握り締めながら、最後の一言を出した。「くらえ!!!」と兵士長が背後の死角から長剣を振り下ろそうとする。クレージーホストは刀の柄から両手を離し、ベルトに当てて、そこから細長く煌々と輝く鞭のような何かを抜き出し、後ろに払う。「ギン」金属がぶつかる音だ。青火が閃く。兵士長の体は剣ごと奇妙な雷神剣にきつく縛られたまま地に横たわり、動くこともできない。「これこそ俺様の真の極意だ!」兵士長の目を見張った顔を前に柄を握り、力を加えて反対側に引っ張る。悲鳴を上げた兵士長が八つに引き裂かれた。戦闘が終わると、周りを見回し始めたクレージーホストは「逃げたか、まぁ---いい。匂いさえ残れば」と、リサを構わず、広場の周りにある民家の屋上へ飛んでいき、この場を去った。
「旦那様、ここでしばらく援軍をお待ちください」「そうするしかないね」英雄記念碑が聳える広場から遠くない路地裏に忍び込んだナポレオン大公と一人の兵士は外の様子を伺いながら話し合ってる。突然、近くから援軍が大勢やってくるように聞こえる足音が伝わってきた。「ナポレオン大公を探し出せ!」との声も伝わってきたが……「おお!さすが民衆たちに尊敬されている旦那様。そんなに援軍を立ててくださいましたとは」兵士は先までの恐怖を払拭し、嬉しそうな顔をしてる。「では、迎えに行きましょう!旦那様!救援に来た兵士達もさぞ喜ぶでしょう!」と言いながら、自ら勝手に隠れ場所から出て、救援を求めていく。後ろには何かに気づき、引き止めようとしたナポレオン大公がいた......

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